天才ファミリー・カンパニー

二ノ宮 知子著

天才ファミリー・カンパニーの好きなところ

【全てを使い、目的を達成する楽しさ】 「文化祭に向け、クラス一丸となって準備に没頭した」 「大きな案件獲得に向け、部署の全員が全力を出した」 「本気で受かりたい大学に向け、ゴールと手段と調べつくして勉強した」 あの時の楽しさをマンガで味わいたいなら、ぜひ手に取ってほしい作品です。 物語はこんな感じ。 ・主人公は世界的ビジネスマンを夢見る天才高校生 ・ある日、母が再婚相手として連れてきたのは、薄汚れた中年男性とその息子だった ・再婚相手と息子、世界中から来たその友達、アメリカの天才経営者少女、様々な人が入り乱れる中、自分がやるべきことを見つける かなり入り組んだストーリーですが、僕はこのマンガの面白ポイントは 「目的の達成に向かい行動する楽しさ」 だと思っています。 なんでかというと、まずこのマンガが全部で6巻あるうち2巻くらいまではややグダついてる印象があるんですね。(個人的な見解です!すみません!) ただ3巻に入ってからの物語の盛り上がりたるや、そりゃもうすごいものです。 全ての歯車が噛み合ったというか、お好み焼きにようやくマヨネーズがかかったというか、とにかくそんな感じです。 それで物語が盛り上がった理由について考えてみたのですが、ひとえに 「主人公の目的が明確化された」 からなんじゃないかなー、と思います。 それまでは突然やってきた母親の再婚相手に振り回されたり、同級生の女の子とケンカしたり、色々やっているのですが正直「主人公が何をしようとしているのか?」「物語はどこへ向かうのか?」が読者から見てもわかりづらいんです。 (ホントすみません…) でも!それがある時から変わります! 「同級生の女の子の実家である本屋を経営再建させる」 「アメリカの天才経営者少女の日本進出を実行する」 などの難易度の高いミッションが明確に降りかかってきます。 そこからの主人公のイキイキ感! 天才高校生という忘れられていた肩書きが唸りをあげて輝きだします! その時に注目してほしいのは主人公本人のスペックの高さではなく、周囲のキャラクターたちの活躍。 あるものは財界の重要人物に話をつけ、あるものはポスターをデザインし、あるものはとにかく人を呼び。 それまでに好き勝手に動いていたキャラたちが、主人公の目的達成のために協力し出すのです。 あの瞬間のワクワク感は本当にすごい。ドラマなら挿入歌が流れてます。 今ここにいる全てが、1つの目的のために、それぞれの力を使う。 そういった「全員で目的に向かう楽しさ」みたいなものがとても濃い濃度で描き出されるのです。 チームでの目標達成とかが好きな方にはぜひおすすめです!

2019年 09月 06日

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