東京 (28)
プラ解に出会ってもうすぐ20年くらい経つ。 当時高校生だった私はいわゆる不登校児だった。 いや、部活動には行っていたので、厳密に言うと不登校児では無い。 ただ、どうしても学校とクラスメイトと先生が好きになれず居心地の悪さを感じていた。 ある日、たまたま仲のそれほど悪く無いクラスメイトからこの漫画を借りた。最初は読みにくい絵柄だと思ったが、登場人物のセリフと成長ぶりに目が離せなくなった。 ああ。これは絵柄が見にくいのでは無い。直視することができないんだ。という共感から生まれる感情が原因だった、と気づいた。 ラストまでページを息を凝らしてめくった。まるでG戦場の堺大蔵の漫画を初めて読んだ町蔵のように。 そして 2巻の後書き。 今でも思いだすと胸が痛くなる。 日本橋先生の言葉。 当時はあのたった一行の手描きの言葉に、一人、深夜に涙を流したことを覚えている。生きようと思ったことも。 確か打ち切りだったんですよね。 同じくG戦場で猪さんが「不安定な立場から~」という話をしていたけど、それを後から思い出した。 誰かにとって大事な漫画があるとしたら私は間違いなくプラ解を推す。 血のように熱い鮮烈な漫画でした。 そういえば、日本橋先生にファンレターを書いた気がするし、結局書かなかった気もする。 20年経ちましたが今でもあの言葉、鮮烈に覚えていますよ。 やっと言えた。
2020年 04月 28日