群青にサイレン

桃栗みかん / 著

2020年8月3日遂に完結。『群青にサイレン』が描き出した青春に苦悩を与える”負の感情”のリアリティ

少年ジャンプ+で連載していた『群青にサイレン』が、2020年8月3日の配信をもって最終回を迎えました。

桃栗みかん先生、連載お疲れ様でした!隔週、楽しく読ませて頂きありがとうございました!

本記事では、『群青にサイレン』の魅力を改めて振り返ってみたいと思います。

簡単なあらすじ

主人公・吉沢修二吉沢空はイトコ同士。

小学5年生のときに2人は初めて出会い、野球が大好きな修二は空を野球に誘います。しかし、あることが原因で修二は途中で野球を辞めてしまい、空もイギリスへ転校してしまいます。

時は流れ、2人は同じ高校に入学し、運命的な再会を果たします。そして、共に野球部に入り、再び野球をやることとなるのです。

『群青にサイレン』の魅力

『群青にサイレン』の魅力と言えば、従来の野球マンガで描かれる、仲間との「友情」や「絆」などの前向きな感情だけではなく、登場人物が抱える「嫉妬」や「劣等感」などの人が当たり前に抱いてしまう負の感情をもしっかりと描いてるところです。

修二が小学生のとき野球を辞めた理由は、空にエースの座を奪われ、嫉妬したことが原因。

高校の野球部に入ったのも、身長が低くスポーツマンとして不向きな体格をしてる空を見て、「今なら、コイツに勝てるかも...?」といった、空に対する劣等感を払拭させることが動機です。

キラキラしてて爽快感のある青春とは対極に、モヤモヤしてて閉鎖感を感じる心理描写が、桃栗先生の綺麗な画力、心が引き込まれるマンガの構成力によって表現されています。

葛藤してる姿に見入ってしまう

「憎くて、妬ましくて、羨ましい...」「そんな自分のことがどんどん嫌いになる」

嫉妬、憧れ、執着、いろんな感情が混じり、葛藤する修二に見入ってしまう人はいるのではないでしょうか。

現実でも、自分にはないものを持ってる人を見て嫉妬したり、理想の自分と現実の自分のギャップに苦しんだことがあるかと思います。

修二と似たような経験をしたことがある人の心にそっと寄り添ってくれる。『群青にサイレン』はそんな作品です。

心の成長を見届ける

序盤は、修二が自身の葛藤と向き合うシーンが描かれますが、物語が進むごとに、空や修二の親友の角ケ谷の悩みや後悔が描かれます。

苦しんでるのは修二だけでなく、彼らもそれぞれ違う苦しみがあり、もがき、悩み、ぶつかります。

各登場人物の葛藤や悩みは昇華されるのか。最終回をまだ読んでない方はぜひジャンプ +で、彼らの青春を見届けてください。

まだ1話も見たことない方は同じくジャンプ+で初回全話無料、2020年8月31日まで4巻分無料で読めますので、読んでみてください!

▼第一話はこちら

心の成長を見届けよう

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