花井沢町公民館便り

ヤマシタトモコ/著

花井沢町公民館便りの好きなところ

何だか怖かった。シェルターの開発事故により、生体反応があるものは花井沢町へ入れず、出ることも出来ない。その閉ざされた小さな街、花井沢町で起こる出来事はどこそこの誰があんなことした、という些細なことだったり、泥棒が入るみたいな事件だったりするんだけど、どれもよくある日常として描かれていながら、背景には誰も入れず出られないという異常な事態が横たわっているので静かな恐怖を覚えた。街の誰もが主役になれるようなエピソードたちは全体的にほのぼのとしているけど、淡々と世界の終わりに向かっていくような静けさが隠れてて、何だか怖かった。

2020年 12月 15日

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