東京 (28)
この漫画が描かれたのは今から15年以上も前だが、物の見事に平成の閉塞感が描かれている。 スマホもSNSもない、デジタルネイティブからすると信じられない時代であるが、会社で働くことが「何も面白くな」く、結婚が「定型的で堅苦しい」と感じるのは令和になっても変わらず、日本の停滞感というか生きづらさはほとんど何も変わっていないことに気付かされる。 そんな誰もが言語化できていなかったモヤモヤを漫画と言う形で切り出し、「非婚」の中にある幸せとは何かをこの作品では問い続けている良作。全4巻とは思えないボリュームがあると感じた。
2019年 08月 19日