高丘親王航海記

澁澤龍彦著

高丘親王航海記の好きなところ

平安時代に実在した人物、高丘親王が天竺を目指す旅路を描いた物語。歴史小説と思いきや、言葉を話すアリクイや犬頭の男、時代を飛び越えた描写(アナクロニズム)などに溢れた夢と現実の境が曖昧な幻想的なお話。当時を考えれば旅路は決死、山あり谷ありのドラマチックに描かれてもおかしくないけど、親王はつねに飄々として明るく無邪気さを感じさせるのがなぜかかわいらしく感じる。あと結構ヤバい状況に限って眠くなって夢を見るという特異体質。

2020年 12月 19日

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