夜が長く涼しい季節になってきましたね。【秋の代名詞とマンガ】シリーズ第四弾は「読書の秋」。
「読書の秋」という言葉は、中国「唐」時代の詩人・韓愈(かんゆ)が書いた詩が由来しているという説があります。「燈火稍(ようやく)く親しむ可(べ)く」という詩で「涼しくなったから、やっと燈火のもとで読書を楽しめるね」といった感じの意味です。
今回は、秋の夜長にじっくり読みたい読書にまつわるマンガをご紹介します。数多くある書にまつわる作品の中から、リアル小説と関係してるもの、原作小説があるもの、小説家がテーマのものを中心にセレクトしてみました!
目次
- 作家たちの異能力バトル『文豪ストレイドッグス』
- 文化を通じて心を満たす『エコール・ド・プラトーン』
- 天才少女の生き様が表現そのもの『響〜小説家になる方法〜』
- 本好きな気持ちが恋と一緒にあふれ出す『文学処女』
- 物語を巡る怪事件『親愛なるA嬢へのミステリー』
- 読書を通じて宇宙の真理を垣間見る『鞄図書館』
- SF好きの情熱がほどばしる『すこしふしぎな小松さん』
- 文学の試し読み『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』
- 王家の謀略が渦巻く歴史絵巻『アルスラーン戦記』
- ホームズの宿敵といえば『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ』
- 生者と死者の終わりなき争い『心霊探偵八雲』
- 人の心理を抉る怪異譚『化物語』
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作家たちの異能力バトル『文豪ストレイドッグス』
『文豪ストレイドッグス』は、太宰治や芥川龍之介などの文豪が超美麗キャラクターとして現代に蘇る本格バトルアクションです。文豪たちの作品がモチーフになっている特殊能力が炸裂する迫力の戦闘シーンのほか、事件の真相を突き止めるミステリー要素もあって、ページをめくる手が止められません!
文化を通じて心を満たす『エコール・ド・プラトーン』
関東大震災によって生活が激変した大正時代を舞台にした作家たちの芸術譚。芥川龍之介や菊池寛、岡本太郎など、日本の文化・芸術を支えてきた人々の姿が、雑誌編集者の川口松太郎の目線で描かれています。
「生きることは書くこと」
創作に命を燃やす作家たちの熱量に胸を熱くなります。文化や芸術にまつわる読書を通じて、心の栄養補給をしたい方にぜひ。
天才少女の生き様が表現そのもの『響〜小説家になる方法〜』
直木賞と芥川賞のダブル受賞という快挙を成し遂げた天才高校生、鮎喰響(あくいひびき)を主人公にしたヒューマンドラマです。小説の才能もさることながら、響のまっすぐすぎる行動が人々の心を変えていきます。
物語によって心が揺さぶられ、今日からの行動がちょっと変わってしまう。そんな強烈な物語の力を感じてみてください!
本好きな気持ちが恋と一緒にあふれ出す『文学処女』
2020年9月現在、LINEマンガでフルカラー連載中の『文学処女』は、恋を知らない文芸編集者の月白鹿子を主人公にした純恋愛作品です。担当になった人気小説家の加賀屋朔に惹かれつつ、同僚の望月千広にも想いを告げられて揺れ動く鹿子。物語がきっかけで生まれる恋愛に胸きゅん必至です。
2018年には森川葵さんと城田優さんのW主演でドラマ化も。
物語を巡る怪事件『親愛なるA嬢へのミステリー』
断筆中の小説家・能見啓千(のうみたかゆき)が、小説にまつわる難事件を読み解いていく文学ミステリーです。事件が起こるから探偵が必要なのか、探偵がいるから事件が起こるのか。
物語の根幹を物語の登場人物が問うてくるような哲学的視点も魅力です。
読書を通じて宇宙の真理を垣間見る『鞄図書館』
世界にあるすべての本が詰まった喋る鞄と、その鞄を連れて歩く司書さんの旅路を描いた短編集です。物語の中で実在の本が紹介されると共に、貸し出される相手は人ではない生き物なことも。読書によって得られる無限の知識、真理が物語全体で表現されていて、まさに読書を「体感」できるような作品です。
SF好きの情熱がほどばしる『すこしふしぎな小松さん』
SF小説が大好きな女子高生の小松さんが、同じクラスの宮内くんにSFの奥深さをたどたどしく紹介していく物語です。小松さんが古本屋でレア本を探す様子はまるで宇宙探索のよう。SFファンのためのコミュニティや早川書房のSF編集者・井出聡司さんのコラムなど、ふしぎな世界へ導く吸引力が抜群です。
SF小説が好きすぎて自分でも小説を書いているのに、恥ずかしくて「書いていません!」と言い切る小松さんのツンデレっぷりにも癒されますよ!
文学の試し読み『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』
太宰治の『人間失格』や芥川龍之介『羅生門』など、文学作品のタイトルは知ってるけど、読んだことはないという人にオススメなのが本作。世界的文豪の25作品をマンガで短く紹介してくれている作品です。
昔の小説は言い回しが難しかったり、今と違う習慣があって想像がつきにくかったりすることがありますよね。まずはマンガで全体像を把握してから原作に向かえば、文化教養がしかり沁みつきそうです。
王家の謀略が渦巻く歴史絵巻『アルスラーン戦記』
田中芳樹先生の人気小説のコミカライズで、若き王子・アルスラーンが君主としての才覚を発揮しながら、仲間たちに支えられて王都奪還に向かう歴史ファンタジーです。武勇と知略に富んだ魅力的なキャラクターたちが、荒川弘先生の手でどんな人物として描かれているのか。小説とのストーリーの違いもぜひ楽しんでみてください!
ホームズの宿敵といえば『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ』
モーリス・ルブランが創造した怪盗『アルセーヌ・ルパン』シリーズを、森田崇先生が現代人にも分かりやすいように再編したのが本作。怪盗ルパンの華麗なる変装術から恋心を抱えて動揺する姿など、怪盗の元祖の人間らしい姿にも惹きつけられます。
Twitterでは、原作と関連する場所や歴史情報も投稿されているので、物語の世界観をいろんな視点から知りたい方はぜひチェックしてみてください!
【『813』配信のお知らせ】#怪盗ルパン伝アバンチュリエ『813』第6話の配信は、9月15日になります。
先の予定から変更になりますが、もう少しお待ちいただくようお願い致します。
「ルノルマン部長戦闘開始パート」として第6~9話を配信予定です。予約開始は、9月1日又は3日頃を予定しています。 pic.twitter.com/YXC3TbEfG8— ルパン帝国再誕計画@✨アバンチュリエ✨『813』Kindle単話版で配信中 (@re_lupin_empire) August 27, 2020
生者と死者の終わりなき争い『心霊探偵八雲』
神永学先生の心霊ミステリーシリーズを小田すずか先生の美麗絵でコミカライズした作品。死んだ人の魂が見える斉藤八雲が、死者たちの声に苦悩したり助けられたりしながら、難事件を解決していきます。過酷な生い立ちから心を閉ざした八雲に救済は訪れるのでしょうか。
累計700万部突破の原作小説は2020年6月に最終巻が発売されましたが、マンガ版はそれよりも早く完結を迎えています。マンガ版では描かれていない八雲の世界を知りたい方はぜひ、原作小説も手に取ってみてください!
人の心理を抉る怪異譚『化物語』
西尾維新先生の怪異奇譚「物語」シリーズの1作目が『化物語』です。吸血鬼になってしまったり、体重が奪われてしまったり、怪奇現象に見舞われた少年少女たちを巡る物語です。大暮維人先生の絵で表される摩訶不思議な現象だけでなく、日本語の語感や独特のテンポ感に心地よい読書体験が得られますよ!
知的好奇心が刺激されてしまったあなたに、まずは期間限定で大量に読める無料マンガのチェックもオススメです。充実した「読書の秋」はマンガから!
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