東京 (28)
「夢を抱き」「仲間を作り」「冒険して」「夢を実現する」 そんな激アツ少年マンガな展開を、シビアな世界観と独特なキレのある筆致で、鮮烈に描き抜いた作品。 ーあらすじー ■「人類は進化する。お前は新種人類の最初の個体だ」。アフリカで死にかけた少年は、そんな言葉で目が覚めた。 ■言葉の主は意思を持つウイルス。かつて人が猿の同族だった頃「最初の個体」に宿り、DNAを変質させることでホモ・サピエンスを作り出した者だという。 ■そいつは少年の命を助けた。それと同時にDNAを変質させ、少年を新種の人類にしてしまった。 ■少年は背負うことになる。進化した人類の宿命を、未来を描き、仲間を作り、いくつもの障害を乗り越えて、未来を作らなければいけないという人類の宿命を! 壮大な設定、キャラクターの濃さ、キレッキレのマンガ表現、どこをとっても鋭く尖っていてうかつに触るとケガしそうな作品です。 しかしそのトゲを1つ1つ取っていくと、残る本質はとても王道なマンガだと思っています。 ストーリーを乱暴にまとめると「ウイルスによって新しい種へと進化してしまった少年が、同様に進化したライバルと戦いながら、同種の仲間と自分が信じる未来を目指す」という感じ。 世界観が大きく、戦う方法も権力闘争や謀略のかけあいなどが多いので、エグくアダルトな印象を受けるかも知れません。しかし芯のストーリーはとてもシンプルな少年マンガなのです。 慣れないとキツイ描写もあるので読み始めは少し怯むかもですが、3巻か4巻を手にとる頃にはもうこのマンガにしかない読み味がたまらなくなっているはず。 騙されたと思って読んでみてください!
2019年 11月 30日