かけあうつきひ

福井セイ/著

かけあうつきひの好きなところ

漫才師を目指す少女"月"と"陽"が 築50年 6畳1間のボロアパートで極貧生活を送りつつ、笑ったり笑ったり、そして時々笑ったりする話。 本当にそれだけ。 ・・・だがそれが良い。 客観的には過酷な環境のはずだけど、2人はそれすら笑いに変える。 スーパーに買い出しに行ったり風呂に入ったり、退屈な日常が2人の「かけあい」で少し楽しくなる。 貧乏ネタ・ギャグ・感動系などエピソードは多種多様だが、どの話でも2人の仲良しっぷりを『これでもか!?ぇえ?これでもか!?これでもかっ!!?』と見せつけられる。尊過ぎてお腹いっぱいになる。 だがそれが至高。 こち亀には感動系、ノスタルジー系、ギャグ系、アクション系、うんちく系など色んな話があるが「両さんが大活躍」という1点だけは共通している。 この作品ではそれが「2人のかけあい」。 普通のギャグ漫画では無い。漫才成り上がり漫画でも、お涙頂戴の泣き漫画でも、貧乏ハラヘリ ずももも漫画でも無い。 2人の絆に癒されて、ちょっと気持ちが軽くなって、ニヤニヤするだけの漫画。 それが全てで、それが最高。 疲れたときにちょっと読むのに最適。 また、この漫画はその回の本筋と関係ない伏線が多く、回収の仕方が極めて自然。例えば新しい漫才のネタも数話かけて小さなメモ→改善版を実演のように連続して読むとより楽しめる作りになっていて芸が細かい。 わざとらしい「あの時話してたネタが苦労したけど完成したバンザイ!」などという描写は無いので、油断すると伏線を見逃してしまうかもしれない。そこだけ注意。 小ネタも多い。スマブラ・仮面ライダー・名探偵コナン・他のオマージュが散りばめられていて、そういう仕込みを探すのも楽しい。 とにかく、1巻表紙の2人が最高のコンビで親友で同居人で最高かつ最高。そんな2人の微笑ましい日常をVIP席で見守る漫画。超オススメ!! 特に3話が最高

2021年 09月 11日

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