『LIAR GAME roots of A 甲斐谷忍短編集』は『LIAR GAME』の作者、甲斐谷忍先生の短編集で、1億円以上の大金を賭けた騙し合いライアーゲームに秋山深一が参加する5年前、まだ大学生だった頃の秋山を描いた作品のほか、4つの物語が収録されています。
やがて天才詐欺師として巨大マルチ企業を破綻させることになる秋山に何があったのでしょうか。表題作では、秋山を導くメンターとの出会いが描かれています。
プロファイリングという課題
帝都大学の学生だった秋山は、4人の学生と共に丘辺教授の犯罪心理学ゼミに所属していました。
丘辺教授から、ある手紙の差出人の人物像を推理せよというプロファイリングの課題を出されます。
学生たちは文言から差出人の性別や送られた季節などを推理していきますが、秋山は課題の根本的な部分に疑問をもちます。
神崎直も登場
『LIAR GAME』でいきなり騙されて借金を負わされる神崎直が、本作では秋山とニアミスしていたことが明かされます。「待て」と言われて同じ場所で丸一日待ち続けるほどバカ正直な神崎直は、5年前も変わらずバカ正直でした。
課題の真意とは
丘辺教授が今回の課題を出した本当の意図は、プロファイリングとは別のところにありました。
日本屈指のエリート大を卒業する学生たちは、将来、国の未来を牽引することになる若者たちです。丘辺教授は「人の心を見る事を怠る人間にはなって欲しくない」と言い、高度なプロファイルよりも大事なことを学生たちに伝えます。
西洋には「ノブレス・オブリージュ」という道徳観を表す言葉があり、これは「社会的地位が高い人には義務と責任が伴う」ことを意味しています。秋山のように頭が良く強い影響力を持てる人たちが、社会に対してその影響力をどう使うかは、社会全体の未来を大きく左右します。
未来ある学生たちに人の心を説く丘辺教授自身が、今後どのような形で社会と関わっていくのかも気になるところです。
一人称が「僕」から「俺」へ
作中では秋山は自分のことを「僕」と呼んでいます。
これが、5年後になると「俺」に変わります。表情も大幅パワーアップ。
「人間の心を学びたい」と言っていた青年に、この5年の間に何があったのでしょうか。『LIAR GAME』と比較しながら読むとさらに楽しめること間違いなし!
甲斐谷先生自身のルーツかも
特殊な病気にかかった人、未来が完全に分かる占い師、浮気をする恋人たちの話のほか、甲斐谷先生と愛犬とのほのぼのしたやりとりにも思わずほっこり。
『LIAR GAME』も合わせてチェック!
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