2021年の夏、ついにスポーツの祭典が開催!世界中を熱狂の渦に巻き込んできたスポーツは、涙、感動、そして数々のドラマを生み出してきました。
そんな中で筆者が注目したいこの夏のスポーツは、野球!
夏と言えば、甲子園、プロ野球オールスターゲームなどが開催され、野球が最も盛りあがる季節!2021年夏、今こそ野球愛を爆発させる時がきたのではないでしょうか!
本記事では2021年7月15日に発表された「スポーツマンガ100選」に選書された作品を中心に、アルのライターがこの夏オススメのスポーツマンガをご紹介させていただきます!
今回のスポーツマンガ特集では野球をテーマに、プロ野球12球団になぞらえてこの夏読みたい野球マンガ12作品を厳選しました!
選んだ人、アム。『おおきく振りかぶって』に影響を受けて高校では野球部マネージャーになった経歴を持つママライター。甲子園では各学校オリジナルのヒットファンファーレを聴くのが好きです。
⚾目次~好きな作品まで一気にジャンプできます⚾
⚾『ONE OUTS』
⚾『ダイヤのA』
⚾『グラゼニ』
⚾『タッチ』
⚾『BUNGO-ブンゴ-』
⚾『おおきく振りかぶって』
⚾『バトルスタディーズ』
⚾『キャプテン』
⚾『ROOKIES』
⚾『遥かなる甲子園』
⚾『忘却バッテリー』
⚾『砂の栄冠』
輝かしい功績を残しながらチームで一度も優勝したこのとのない不運の天才打者、児島弘道(こじまひろみち)が沖縄のミニキャンプで出会ったのは、渡久地東亜(とくちトーア)という生粋の勝負師。
東亜は、沖縄の米兵の間で流行中のワンアウトというゲームの絶対王者として君臨していました。時速120kmほどの平凡な直球を投げるのにも関わらず、次々と打者を打ち取っていきます。彼の圧倒的強さの秘密、それは頭脳です。
その後東亜は、その勝負師としての強さを買われ、プロ野球チームのリカオンズに入団。プロ野球界に巣くうさまざまな悪手を掻い潜り、弱小チームであったリカオンズを勝利へ導いていきます。周囲の黒い思惑が渦巻く中、東亜が勝負師としての手腕を振るいのし上がっていく様はまさに爽快!
また勝つための手段や考え方は、参考にしたくなるものばかり。ビジネスなど厳しい勝負の世界で生きる人にもおすすめです。
野球マンガ界のダークヒーロー、ここにあり。
中学時代、熱血的な野球部のエースだった沢村栄純(さわむらえいじゅん)が名門校青道高校野球部でエースを目指す青春熱血野球マンガです。
地元を離れ、1人上京した栄純を待ち構えていたのは各地から集まった野球エリートたち。熾烈なレギュラー争い、過酷な練習、厳しい上下関係などグラウンドでプレーをするまでに乗り越えなければならないいくつもの壁が栄純の前に立ちはだかり、強豪校で野球をする厳しさを痛感させられます。
先輩たちの洗礼を受けながらも、持ち前の明るさと熱血さで、時にぶつかりながら周囲と信頼を深めていく沢村の姿からは、高校野球は技術がうまいだけでは勝ち上がれないのだと気づかされます。
一緒に切磋琢磨する仲間がいるからこそ、強くなれる─高校野球の醍醐味ともいえる濃厚な人間ドラマに目頭が熱くなります。
プロ野球選手の凡田夏之介(ぼんだなつのすけ)は、神宮スパイダーズの中継ぎ投手。26歳で年俸1800万円、趣味はプロ野球選手名鑑の年俸欄をみること。プロの野球選手として食べていく厳しさをコミカルに描いた野球マンガです。
グラウンドには銭が埋まっているという言葉を略して、『グラゼニ』と密かに呼んでいる凡田。厳しいプロの世界で少しでも多く稼ぐため、今日もブルペンで肩を作りながら出番を待ちます。
怪我をしたら終わり、引退後年収100万の生活になることもしばしば…など、プロ野球選手を職業とする厳しさを痛感させられます。
他にも凡田を取り巻くさまざまな野球選手たちの仕事っぷりをユーモアたっぷりに表現。リアリティある年俸の話などプロ野球選手のヒリヒリした部分も描かれますが、凡田の柔らかいキャラクター性で和みながら読めます。
プロ野球選手の生きざまに心惹かれるユーモラス溢れる作品です。
アニメ主題歌も有名な、国民的人気作品です。ラブコメ作品としても名高いですが、もちろん高校野球マンガの代表作の一つでもあります。
強敵、ピンチ、体力の限界、そんなヒリヒリする試合展開の中でも達也は一球に力を込めて投げ込みます。そして「思い」のこもった名勝負となります。
どんなに弱音を吐こうが、その負けの責任が仲間につかないように最後は必ず自分が頑張る。そんな優しさを持つ達也だからこそ、チームからも、南ちゃんからも愛されるのです。
他の登場人物も、読み終えた時に嫌いなキャラクターは一人もいないはずです。それはあだち先生が優しさやどこか可愛さを全てのキャラクターに宿しているからに他ないと思います。
『タッチ』のレビューはアルライターのうなぎが【夏のスポーツマンガ特集野球】記事に寄稿させていただきました!
サンデーうぇぶりでは「あだち充 夏祭り2021」が開催中!対象作品12作品、計100話以上が無料で読めます。期間は2021年8月22日まで。この夏、あだち充先生ワールドにどっぷりハマりたい方におすすめです!
少年野球チームがない町で育った石浜文吾(いしはまぶんご)は、父に貰った野球ボールをブロック塀に投げ、壁あて練習に熱中する野球少年ならぬ壁あて少年。
偶然出会った静央シニアの天才バッター野田幸雄(のだゆきお)に打ち負かされたことをきっかけに文吾は自身の運命を変えていきます。
文吾はユキオに打ち負かされたことをきっかけに、打倒ユキオを掲げ、静央シニアに加入!
本格的に野球を始めることで1人で壁あてをしていた時には味わえなかった野球の楽しさに目覚めた文吾は、爪が割れてもなお投げ続けます。その危うい才能から目が離せません!
文吾以外にも野球に心血を注ぐ人物が続々と登場!彼らの野球に対する狂気じみた熱意と覚悟が、迫力満点の作画からひしひしと伝わります。
少年少女たちの気迫溢れる熱狂の中学野球マンガ、読めばきっと熱中すること間違いなしです!
新設野球部が気弱で卑屈なエース三橋廉(みはしれん)と共に本気で全国制覇を目指す本格高校野球マンガです。
気合いや根性だけでなくロジカルな思考を取り入れ、部員たちが着実に力を付け成長していく過程が丁寧に描かれています。真似したくなるトレーニング方法、リアリティ溢れる試合シーン、高校野球の関係者も納得の細かい描写の数々。リアリティさを裏図ける設定の綿密さにも度肝を抜かれます。
全員1年生の新設校が全国制覇するためには、10人全員が戦力にならなければいけない─それぞれの立場で迷い、時にはぶつかりながら切磋琢磨していく姿に胸を打たれます。
ロジカル戦法で着実に力を付け、全国制覇を目指す西浦高校野球部のリアリティ満載の奮闘記!やる気を出したい時に読むのもおすすめです!
舞台は日本中を熱狂させる高校野球界の一流ブランド、DL学園高等学校。
DL学園に憧れを強く抱く狩野笑太郎(かりのしょうたろう)は、日夜努力に励み、ついに念願叶ってDL学園硬式野球部に入部します。
地元を離れ、同じく入部してきた18人の1年生たちと地獄のような寮生活が始まったのでした。
常識を卓越したルールやハードな生活に戸惑う1年生たちでしたが、次第にその意味を理解していきます。一見無茶苦茶に思える規則も全ては野球のため。グラウンドで活躍するために生活の全てを捧げる─その並大抵では収まらない大きな覚悟に自然と背すじが伸びます。
作者のなきぼくろ先生はなんと高校野球の名門校PL学園高等学校硬式野球部のOB(卒業生)。
元高校球児ならではの視点で、甲子園常連校という華々しい活躍の裏に潜む選手たちの葛藤と青春を描いています。DL学園野球部としての伝統と誇りを守りプレーする姿、しびれます!
墨谷第2中学校に転入してきた谷口タカオは、強豪校である青葉学院野球部のレギュラーだったと勘違いされてしまい、さらには野球部のキャプテンを任されることに…。
そんな谷口を筆頭に代替わりしていく4人のキャプテンと、チームが成長していく過程を丁寧に描いた中学野球マンガです。
先輩が成し遂げた大きな栄光を次の世代が引き継ぐプレッシャー。自分の代で下手なことはできないと感じながら必死にチームをまとめ上げていくその姿からは、多くのことを学べます。
またキャプテンによってチームの印象がガラリと変わるのも読んでいて面白いです!この夏はぜひ時を経ても色あせない中学野球マンガの最高傑作を!
ヤンキーマンガの金字塔ともいえる『ろくでなしBLUES』を世に送り出した、森田まさのり先生が描く、熱血野球マンガ!
やんちゃな高校生たちの、後先考えない危うさをうまく描きながら、新米教師が思春期の高校生にどう関わるのかを真正面から描いています。
「こんな先生がいたらいいのにー!」との声も多数上がったくらい、主人公の川藤が言葉だけでなく圧倒的な行動力で模範を示し、夢を持つ素晴らしさや、チームとして団結する魅力といった生きていくうえで大切なことを体当たりで生徒たちに伝えていく様子に胸が熱くなります。
熱すぎて予想できない展開やちょっとバカっぽいところに笑えるポイントもあって、ヤンキーマンガらしさもフルスロットルな作品です!
『ROOKIES』のレビューはアルライターのそふえが【夏のスポーツマンガ特集野球】記事に寄稿させていただきました!
障がい者が世間で生きることの困難さや、沖縄に残る米軍基地など、令和の今も日本社会に残る差別や無関心の問題を訴える作品です。
米軍基地から持ち込まれた風疹の大流行で産まれた約500名の聴覚障がい児たち。今では当たり前になった妊婦検診での風疹抗体検査も、こういった歴史を経て一般化していったんだなと感じます。
期間限定でろう学校が建設されていたなんて、沖縄ならではの歴史を感じます。どうしようもない辛い現実を突きつけられ、傷つき、恨み、非難しながらもなんとか心を立て直して前を向く様子に何度も泣いてしまいました。
どう考えても難しい状況を打破した彼らの熱意と努力に驚きと共に、諦めなければ道は開けるんだと、素直に感じられた作品です。
『遥かなる甲子園』のレビューはアルライターのそふえが【夏のスポーツマンガ特集野球】記事に寄稿させていただきました!
野球部のない都立高校に設立された野球同好会に集まったのは、シニア(中学)時代にその名を馳せた4人の天才たちだった…。愛好会のような野球部を発足した都立小手指高校で、主人公たちが過去を乗り越え共に甲子園を目指す笑いあり青春ありの野球マンガです!
野球が上手くなりたいと必死になればなるほどのしかかる重圧。なぜ自分は野球が好きなのか、など天才であるがゆえの葛藤が色濃く描かれています。そんな彼らが野球というスポーツを通して自分自信と向き合い、新たな仲間と出会うことで再び闘う意志を取り戻す姿は胸熱です。
また青春野球マンガのセオリーを気持ち良いくらいにぶち壊していくギャグ展開はまさに爽快。記憶を無くして素人同然になってしまった要圭(かなめけい)のなんともいえない味のあるギャグもくせになります。
腹筋崩壊のギャグ連発と、好きでいることの真髄に迫る胸熱展開。天才たちの等身大の本音に笑って泣いて共感して、感情がジェットコースター並みに揺さぶられること間違いなしです。
甲子園は興行──高校野球を1つのエンターテインメントとして捉え、今までにない角度から甲子園を目指す高校野球マンガです。
舞台は埼玉県立樫野高校。創立100周年の記念イヤーに行われた夏の県大会で、惜しくも甲子園出場を逃します。その後3年生は引退、新キャプテン兼エースに七嶋裕之(ななしまひろゆき)が就任。
しかし記念イヤーに甲子園出場を逃してしまったことから、野球部はOB会長や同窓会長から見放されてしまいます。そして七嶋自身もなんとなく力の入らないまま新チームがスタート。
そんな時、七嶋は古くからの樫野高校野球部ファンであるトクさんから現金1千万を手渡されます。
野球部のためにお金を使って欲しい、と頼み込むトクさん。大金を任された七嶋は、トクさんの野球部への深い愛情を感じ、本気で甲子園出場を目指すことを決めます。
『ドラゴン桜』でも知られる三田紀房先生が描く高校野球では、全く新しいセオリーが確立されており、甲子園という大きな目標に向かって、戦略を立てていく様は一風変わった面白さを感じます。また大儀とお金の狭間で揺れ動く七嶋のリアルな心情にも心打たれます。
野球を通して知る本当の強さ
辛く厳しい鍛錬の日々、切磋琢磨する中で築き上げられていく仲間との絆、彼らを支える人々の想い─その全てを背負いプレーする姿から本当の強さとは何かを教えられた気がします。
やはり好きなことに夢中な人はかっこいい!2021年の夏は、本気で熱くなれる野球マンガで一緒に盛り上がりましょう!
スポーツマンガを味わいつくそう!
今回ご紹介させて頂いたスポーツマンガには一般社団法人マンガナイト主催のスポーツマンガ100選企画に選出された作品もご紹介されています。どんな作品が選ばれているか詳しく知りたい方はぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね⚾️⚽️🏐🎾🏀🏈🥊🏃♀️🤾♀️🏓🚴♂️🏸🏌️♀️
本記事は、競技ジャンル別にアルライターオススメのスポーツマンガ作品をご紹介する「2021年夏のスポーツマンガ特集」の一本として掲載されています。熱量が世界レベルの素晴らしきスポーツマンガの魅力を味わい尽くしましょう!