映像研には手を出すな!

大童澄瞳

映像研には手を出すな!

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アニメを作りたい!お金を集める人、世界を作る人、世界を絵にする人。スゴい3人が集まって「最強の世界」を描き出す物語
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青春に何かを打ち込んだ全ての人へ、青春に何かを打ち込みそこねた全ての人へ。あの時が蘇る、今だから憧れる、青春マンガの金字塔
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「ブロスコミックアワード2017」大賞、「俺マン2017」第1位。「THE BEST MANGA 2018 このマンガを読め!」7位と話題沸騰中!

映像研には手を出すな!のあらすじ

実際には存在しないどこかの街、そんな街はないのにそんな街があるといいな、とわたしたちが妄想する、街。舞台の芝浜高校はそんな街にあった。「この高校を舞台にアニメを作りたい」経緯不明の高低差とその階段、水上に建てられかつ増改築を重ねダンジョン化した校舎、おたく心をくすぐるばかりの高校に入学した浅草みどりの気持ちは躍っていた。浅草氏は友達の金森さやかを誘いアニメ研の見学に行き、そこでアニメーターになる夢を持つカリスマ読者モデル水崎ツバメと出会う。3人は意気投合し打ち解ける中で垣間見えた「最強の、世界」を作り上げるためにアニメ制作を決意するのであった。

アニメーションを観るあなたへ、自分のイマジネーションを見て貰いたいあなたへ。人と人がその才能を重ねて何かを成し遂げる、そんな物語!

イースターエッグと名台詞を見つけよう!

・芝浜高校
水と一体化した建築物、複雑な内部構造。宮崎駿監督の「ルパン三世 カリオストロの城」のカリオストロ公国、「千と千尋の神隠し」の油屋をリスペクトしたかのような秘密基地感に満ちた舞台となっています。それは街全体にも言え、いつもと違う道へ一歩踏み出すと、そこには冒険の舞台が待っています。昔、子供の頃、道路の白線の上から足を踏み外したら死ぬ、という妄想、遠くに見えるあの山の地下には巨大な宇宙船が格納されいぇいるんだという夢、渋滞で進まないバスからメカの脚が生えて前の邪魔な車を踏み潰しながら進み出すなんて願望。浅草氏の脳内でそれらと同じ様な妄想が日々生み出されるワンダーに満ちた学校・街に映像研はあります。

・「面白くなってきやがった」
逃げる水崎氏と追うGHQ。それを目撃した浅草氏の台詞。これはもう言わずと知れた宮崎駿氏の監督デビュー作「ルパン三世 カリオストロの城」の冒頭、衛兵とクラリスのカーチェイスに巻き込まれた次元大介の名台詞へのオマージュだと思われます(まったく同じですが)。同じ追いかけっこと、重要なキャラクターの登場と合流をあらわすにはもってこいの台詞です。

・「3人ならできる!」
水崎氏のメカに浅草氏の妄想設定が加わって完成した「汎用有人飛行ポッド・カイリー号」に乗り込み初めてイマジネーションの世界に飛び立った3人。そこで発する金森氏の名台詞です。いつもはクールで物静かな金森氏が眼光鋭く発するこの言葉こそ、名プロデューサーがここに輝かしい未来を垣間見た、その証かもしれません。

・動画机を手に入れた映像研の面々が発見したカセットテープ
「「1974年10月6…宇宙…ト」これは同日に放送開始された宇宙戦艦ヤマト第一回放送分をテレビの前に正座してラジカセで録音したものと推測されます。テレビのスピーカーの前にラジカセを置いて、放送開始と同時に録音ON!
「健介、あんた何にしてんの!?」「お母さん!静かにして!!」
そう怒る健介の声も宇宙戦艦ヤマトのオープニングを堂々と謳い上げるささきいさおの声に被さって台無しです。それでも、配信が主流になってご時世は変化しつつありますが、とにかく気になる作品は記録するというおたくの修正は45年近く前から変わってないことを教えてくれます。

・動画机の上に置かれているラジオ
それはジャイロアンテナがそそるヘビーディーティーデザインも魅力のナショナル・クーガNo.7。遙か海の向こうから流れてくるBCL放送を聞いてベリカードを手に入れる、それはおたくの趣味、収集癖の始まりだったのかもしれません。動画マンの一日は夜に始まります。コンビニもスタバももちろんインターネットも無い時代。深夜、癒やしてくれるのはノイズ混じりのラジオ放送だったのです。

・「出るんだよ私の世界では」
妄想の世界の中で団地に穴を開けて滝を作ろうとする浅草氏に問い掛ける金森氏の言葉への返事です。これは、宇宙空間なのに爆発音するのって変じゃないすか?という問いに対して「俺の宇宙では出るんだよ」とジョージ・ルーカスが答えたというフォークロアのインスパイアだと思われます。最近のファンは理屈っぽくなってきました。理詰めな世界を追い求めると、ややもすれば本当に大事なものがすっぽりと抜け落ちることだってあります。それが今や死語に近くなった「センス・オブ・ワンダー」です。
最近だとアカデミー賞を総なめにしたアルフォンソ・キュアロン監督の「グラビティ(邦題ゼロ・グラビティ)」へのマスコミからの難癖も、フレディ・マーキュリー堂々の凱旋だった「ボヘミアン・ラプソディ」に対しての時系列への非難もと、エンターテインメントとノンフィクションの区別が付かずにお小言を言うリアリティ原理主義者は一定数存在します。作品を作る上で、人の心を揺さぶる上で大切な事の一つに「嘘のリアリティ」があります。本作が評価されるのは、その「嘘のリアリティ」を丁寧に、そしてわたしたちの代理人となって構築してくれているところです。

登場人物紹介

登場人物

・浅草みどり
「広い世界を大冒険したい」その思いに突き動かされ絵を描いている。そのいつかはと夢見る広い世界=「最強の世界」を描く為に常に鋭い観察眼で世界を見つめ、その度に空想は広がっている。無類の設定好き。役割は監督、設定。天才が故に人に理解されないこともあるが、仲間に助けられている。宮崎駿、高畑勲、庵野秀明タイプ。

・金森さやか
森羅万象をロジカルに思考しマネタイズに繋げる。アニメーションに理解があるわけではなく、商材として可能性を見出している。そして浅草と水崎の才能を優れた商材として認め、確信している。役割はプロデューサー。煌めく才能を世に出し現金化する天才、鈴木敏夫、石川光久、庵野秀明タイプ。

・水崎ツバメ
ずばぬけた観察眼、そしてそれを紙に的確に描き起こす才能を授かった少女。読者モデルとしての自らの立場を自慢せず、アニメーターになりたいという夢を抱く、世界中のアニメーターを目指す少年の心の癒やし。役割は(天才超絶)作画、近藤喜文、大塚康生、庵野秀明タイプ。

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